情報の一元管理や業務効率化のため社内ポータルサイトを作りたいと考えている企業に向けて、社内ポータル構築に欠かせない要件定義を解説します。どのようなポータルサイトを作るかを明確にすることで、機能や画面設計を一貫性を持って開発できます。
社内ポータルを構築する際に、対象ユーザーや利用目的、必要機能などを明確にしましょう。プロジェクトのゴールを決め、目的を達成するために必要な機能や不要な機能を洗い出すことができれば、開発の手戻りや防ぎ時間や費用が想定よりかかることを避けられます。
せっかく社内ポータルを構築しても使ってもらえない、誰もアクセスしないとなれば意味がありません。社内ポータル最大の失敗は、使われないことです。実際にポータルを使う社員のことを考え、運用を見据えて無理なく運用できるものにすることが求められます。
どこに何があるか分からない、発信・入力に手間がかかる、操作が複雑、機能が複雑化して使いにくいなどの問題は、情報設計やUI/UX設計の失敗が原因で起こると考えられます。
業務要件では、社内ポータル構築の目的やターゲット、解決したい課題について考えます。対象となる業務を洗い出して業務フローへ組み込む、情報が最新のものに更新されるように更新担当者や掲載期限のルールを決める、ターゲットがいつ・どこでポータルを見るのか利用者と利用シーンを明確にするようにしましょう。
機能要件は、社内ポータルで何かできるかというものです。情報共有、申請ワークフロー、コミュニケーション機能、スケジュール管理機能、マニュアルなどの情報共有機能など必要となる機能を洗い出します。優先順位をつけ、各機能の登校権限や土方式などの詳細を具体的に検討しましょう。また、誰でも使いやすいように直感的に操作できるデザインにすることも大切です。
非機能要件は、機能要件以外の要件でありセキュリティやアクセス権限、マルチデバイス対応などが挙げられます。外出先や移動中でも社内ポータルを閲覧・入力できるか、役職や雇用形態に応じて閲覧・編集を制御できるか、ログインしすいかなどを検討し、運用や保守についても考えることが大切です。
具体的にどのように社内ポータル要件の定義を進めていくか5つのステップを紹介します。
アンケートやヒアリングを行い、現場の課題を洗い出します。この課題を解決するためのポータル構築という目的を明確化し、機能だけを詰め込んだ使いにくいサイトになることを防ぎます。問い合わせ負担を軽減するという課題に対して、問い合わせを30%削減するなど測定可能なKPIを設定しておくと運用を始めたとの改善にも役立ちます。
課題解決のために必要となる機能を洗い出し、予算や納期、開発の難易度などから優先順位を設定します。必ず必要なのか、できればあった方が良いのかをはっきりさせ、日常業務で使う必須機能から考えていくと良いでしょう。
トップページから下層ページへのサイトマップを視覚化します。優先順位の高いコンテンツからサイトマップに記述し、構成が複雑にならないようシンプルに考えます。社員が直感的に探せるような情報設計を行い、どこに何があるかが分かりやすいサイト作りを意識します。
サイトマップを用いて、それぞれのページのどこに何を配置するのかワイヤーフレームを作成します。色や装飾などのデザインよりも「どこに何を置くか」という使いやすさを重視します。パソコンからだけでなく、スマホでの見やすさも考えることが大切です。ワイヤーフレームに時間をかけて設計することで、手戻りを削減することにつながります。
決定事項や求める機能、セキュリティ基準やスケジュールなどを要件定義書にまとめます。要件定義書の通りに社内ポータルを構築していきますので、漏れがないようにしましょう。誰が見ても分かりやすい要件定義書を策定し、関係各所へ説明して合意を取っておくことで完成イメージの認識ずれを防ぐことができます。
通常業務に加えて社内ポータルの構築を進めると、まとまった時間を十分に取ることができません。また、要件定義書を作成するためには専門知識が必要です。現場からの要求に対して具体的な仕様に落とし込むための要件定義書の作成が不十分だとうまく仕様が伝わらずにプロジェクトの停滞につながります。
各部署からの要望を詰め込みすぎてしまうと、機能だけが増えて複雑で使いにくい画面になる恐れがあります。また、予算や納期をオーバーしてしまうリスクもあります。
ポータルを開かなくても業務が回る状況や日常の必須業務と連動していない設計では、社員がアクセスする必然性は生まれません。さらに、古い情報が放置されている、最新のデータがどれか分からない、操作に手間や時間がかかるといった不便さが目立つと、せっかく構築したポータルも次第に使われなくなるでしょう。その結果、業務効率化の目的を果たせないまま、システムへの投資が無駄に終わるリスクが高くなります。
システム開発会社は、「言われた要件通りにシステムを動かす」プロです。ポータルが安定的に正しく動くためのシステムを構築します。一方、UI/UXデザイン会社は「ユーザーが迷わず目的を達成できる画面や体験を作る」プロ。UI/UXデザイン会社は社員が迷わず操作できることを得意としており、使いにくいという理由で使われなくなってしまうリスクを避けることができるため社員の定着率が求められる場合に欠かせません。
デザイン会社に相談するタイミングは、作りたいものが決まってからとは決まっていません。課題の整理、サイトマップの作成など要件定義から一緒に進めてもらうことで、社内の人的リソースを削減することができますし、プロの視点から部署間の意見対立を整理したり、本当に必要な機能だけを使ったスマートな設計でコストを最適化したりすることができます。
社内ポータル構築では、自社の課題を整理して本当に必要な機能のみを使ってシンプルに使いやすいものにする、ことが求められます。そのためには的確に要件定義を行わなければいけませんが、要件定義には専門知識も必要です。「要件定義の進め方に不安がある」「要望がまとまらず困っている」という方は、自社だけで抱え込まず、 まずはUI/UX設計を得意とするデザイン会社へ相談しましょう。
現状の課題について相談するだけでも、プロの視点からプロジェクト成功のための道筋が見えてくることもあります。こちらのサイトでは、各分野に強みを持つUIUXデザイン会社を紹介しています。ぜひ、あわせてご覧ください。
UIUXデザイン会社といっても、それぞれ得意とすることに違いがあります。
まずはUIUXデザイン会社に依頼して何をしてもらいたいのかを考えた上で、企業を選定すると良いでしょう。
ここではUI/UXデザイン会社に依頼する目的別に、それぞれおすすめの会社を紹介します。